出典:
手塚道男「満洲の旅に描く(一)」(『神社協会雑誌』第29年 第4号)
原資料種類:
図(絵・スケッチ)
原資料付加文字情報:
4撫順神社社務所 満洲の神社中、社務所で一番内容の完備して、しかも大きいのは撫順であろう。鉄筋コンクリート造で屋根は瓦葺である。一階は社務所と神職佐々木常磐氏の住宅として使われ、二階は結婚式場や冬の私祭の斎場として設備されている。各室にめぐるスチームは冬を忘れることが出来る。社殿の敷地よりも一段低い場所にあることは、二階建でも多少は緩和されてはいるが、社務所の建物としては相応しくないと思う。殊に神明造の社殿と対照して、棟数の多い屋根と白壁と複雑な正面図の設計は一考を要することであったと思われた。けれど、社殿以下の建物の配置や参道その他の整頓された様は、移転改築がかく理想的のものにしたとしても、そこに異常なる苦心や努力が存在していることはここに語るまでもない。
原資料内容:
社務所の立面をスケッチしたもの。左手に入母屋造の拝殿、右方、拝殿後方に流像風の本殿が建つ。
原資料サイズ:
100×75
掲載ページ:
52
備考:
1910(明治43)年1月31日、鎮座祭を行う