海外神社写真帳の第一弾として、故手塚道男氏旧蔵の朝鮮に関する写真帳3冊を公開する。
手塚道男は、1897(明治30)年11月26日栃木県生まれ。1915(大正4)年に県立大田原中学校を卒業、神宮皇学館に入学し、1920(大正9)年に卒業。卒業後教職に就くが、明治神宮創建に際し、全国から選抜された5名の神職のひとりとして同年11月1日の鎮座祭に奉仕した。翌年9月におこった関東震災後の帝都復興計画に関して、神社界から鉄筋・鉄骨コンクリート造社殿を推奨するという斬新な「新生の神社建築」論を『神社協会雑誌』に発表している。
1925(大正14)年にはソウルの朝鮮神宮に移り、10月の鎮座祭に宮司とともに禰宜として奉仕している。7年余の朝鮮時代には自作スケッチを多用した「満州の旅に描く(一)~(三)」・「朝鮮素描(一)~(九)」などを『神社協会雑誌』に報告している。それらの報告の指図のうち海外神社に関するものは本データベースにも収録している。
1934(昭和9)年には長野県の生島足島神社宮司として転出、内地に戻っている。その後、箱根神社、松尾神社宮司を勤め、敗戦をむかえている。戦後、1946(昭和21)年に改めて松尾神社宮司を拝命し、戦後の神社の厳しい経済状況の中、復興に尽くした。1966(昭和41)年70歳で退職。1969年72歳で逝去。その間、神社本庁評議員、京都国学院講師、國學院大學評議員などを歴任した。著書に『神社有職故実図絵』(宗教文化研究所、昭和28年)、『一神社人の見た朝鮮・満州の神社と文化』(神社新報社、平成27年)がある。
写真帳は3冊からなり、1冊目は朝鮮神宮鎮座祭・朝鮮各地の風景など、2冊目は朝鮮神宮遷座祭・閑院宮参拝・秩父宮参拝・那須乃木神社など、3冊目は朝鮮神宮神宝などの写真からなる。
2021年3月
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